賊が後ろから来た場合
(前からでもそうですが)抱きつかれ、両腕の自由が利かなくなった場合、一番有効なのが頭突きです。どの方向から攻められても、とにかく相手の頭目掛けて反動をつけて頭突きを思いっきり食らわせます。後方でしたら、後頭部で頭突きをします。後頭部は前頭部ほど強靭ではありませんが、相手の鼻や歯はもっと弱いです。
そして即座に踵蹴りです。下が見えない体勢の場合は、相手の体勢は多分肩幅よりも広く両足を開いていますから、その辺りに向かって踵で相手の足の甲を思いっ切り踏み付けます(ハイヒールでしたら相手の靴を貫通して傷を負わせる事も可能)。金的は、体の向きにもよりますが、前向きでしたら膝蹴り、後方でしたら後ろに踵を蹴り上げます。
自分の足が地に着いている場合、急激に両足を上げて宙ぶらりんの状態を作ると、相手の体勢を崩せる可能性が有ります。
初めから、体が宙に持ち上げられてしまった状態になった場合は、とにかく頭突きと金的を連打します。片手か両手が自由な場合は、頭突きの際に相手の髪を掴んで打ち込む。指で相手の目を潰す事などが可能です。
もし相手の指が掴めたら強く握り締め、渾身の力を込めて折ります。手の甲に向けて捻り上げますが、小指は真横にも捻れるので一番折り易いです。
(電車の中の痴漢も、相手の指を強く握り締め、逆に捻り上げて高々と差し上げ、「痴漢です!」と叫ぶ)
後方頭突き・踵(かかと)
後ろから羽交い絞め(ネルソン・ホールド)などをされた場合、一番有効なのが後方頭突きです。同時に踵で金的を後ろに蹴り上げる。或いは賊のつま先を踵で、気合と同時に思いっきり何度も踏み付けます。ネルソン・ホールドの場合、相手は腰を落として足を大きく開いていますので、つま先を踏むには斜め後方を狙います。ハイヒールでしたら、更に効果があります。もし、敵がブーツを履いていたら、靴紐の部分を狙います、ここには通常プロテクターがありません。
そして、気合と共に両腕を急激に頭上で閉じて、同時に突然しゃがみ込むと、羽交い絞めが外れます。外れたら、立ち上がりながら速攻で後猿臂です。
金的
後から首などを絞められた場合(自分の手は開いていますので)、腰を左右のどちらかにずらし、気合と同時に、渾身の力で拳(鉄槌)を振り下ろし、金的を叩きます。携帯電話を持っていたら、それを握り締めて振り下ろします、インパクトが増します。
そして、即座に後猿臂です(気合を忘れぬ様に)。
前から両腕で首を絞める、或いは肩を押すなどして壁に押し付けられた場合も、勿論、金的ですが、人差し指と中指で喉を突くのも有効です。相手の両腕の間から突くと下からになり深く入りませんので、手を大きく相手の腕の外側から回し、斜め上(45度)から突き落とします。
自分の喉仏の下の部分(鎖骨と鎖骨の間)を触って確かめてみて下さい。下から突いても入らないのが解ると思います。